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トリップしちゃいました

第23章 合宿


「柔らかい...。」


赤司くんの頬を人差し指でつつく。


「...もう気は済んだか?」


「ううん。...まだ、済んでない。」


つつくのを止めて次は頬を撫でるように触ってみた。


すべすべしていてすごく綺麗な肌だなぁと思った。


「...赤司くんはお母さんに似たの?」


「...そうだが、突然どうした?」


「ううん。なんとなく聞いてみたかっただけ。」


「そうか。」


頬を触っていた手を髪の毛の方に移す。


髪は赤司くんに許可をもらっていないが、特に何も言われないので無断で触った。


「髪もサラサラしてて綺麗な髪...。...きっと髪伸ばして女装したら似合うよ。」


「そんなこと言われても嬉しくないんだが。」


「うん。知ってる。」


「知っているなら言うな。」


「うん。」


「...もうそろそろみんな起きてくる頃だな。」


「....うん。」


やっとみんなが....。


ずっと待ってたの。みんなが起きるのを。


やっと起きるんだ。


「俺はそろそろ部屋に戻るよ。柏木はどうする?」


「...私も部屋、戻る。」


そろそろさつきも起きてるだろうし。


「そうか。じゃあ、またあとで。...遅れるなよ。」


「うん。...また、ね。」


手を振って赤司くんを見送ってから私も部屋に戻る。


あんなに楽しい朝のあの時間なんて初めて...。


これも赤司くんのおかげかな。


「ありがとう。赤司くん。」


廊下で一人、赤司くんに対してのお礼の言葉を呟いた。
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