第23章 合宿
食事もお風呂の時間もあっという間に過ぎた。
来なければいいのにと思った時間は早く来てしまった。
髪を乾かすのも面倒でタオルを頭にかぶせた状態で髪から滴る水滴を床に落としながら虹村さんに言われた場所に向かった。
私が行く頃にはもう虹村さんがいた。
「おい、ちゃんと髪乾かさねぇと風邪引くぞ?」
「...引かないもん。」
ふいっとそっぽを向いたら頭をタオルの上から掴まれてガシガシ乱暴に拭かれた。
おかげで私の髪はボサボサになってしまったが別に気にしない。
「...話ってなに?」
「オメーさ、寝れてないんじゃないか?」
「...寝てるよ。どうして?」
「オメーが倒れた原因、監督は寝不足って言ってたんだよ。」
「....。」
「で、どうなんだ?」
「...環境が変わるとあんまり眠れないだけ。だから気にしないで。」
「気にしないでって...オメーなぁ。」
「...虹村さんに出来ることは何もないし今日みたいなことはもう起こさないから。話がそれだけならもう行っていい?」
立ち上がって数歩歩いたところで立ち止まった。
赤司くんが来たから。
「虹村さん、遅くなってすみません。柏木、まだ話は終わってないからそこに座ってくれるかい?」
「....。」
赤司くんの顔をじっと見つめてから、ふっと息をはいてさっき座っていたところに座った。
赤司くんもその隣に座る。
「朝桃井から聞いたんだが、本当に今日は眠れたのか?」
「...うん。」
「だが桃井はお前のシーツに寝た跡がなかった、しわが全くついてなかったと言っていたんだ。これがどういうことか説明してもらおうか。」
赤司くんの言葉を聞いて、もう隠すのも馬鹿馬鹿しくなってきた。
さつきもよく見てるなぁ。
「...今から私の一番嫌いな時間がやってくるの。一日の中で食事の時間より私を苦しめる時間...。」
そこから立って窓から景色が見えるところまで歩いていく。