第4章 多重人格の私
赤司side
突然うとうとし始めて、あっさり寝てしまった柏木を見る。
今は虹村さんに寄りかかって気持ちよさそうに寝ている。
「なあ赤司。どうする、コイツ。」
「とりあえず保健室に連れていきましょう。」
「ん。」
虹村さんが柏木を抱いて歩く。
「軽いな、こいつ。今どきの女子はみんなこんなもんなのか?」
「はぁ....?そんなに軽いんですか?」
「ああ。こんな軽いとちゃんと食ってんのか心配になるなぁ全く。」
「そういやー赤司、昼は一緒に食ったんだろ?」
虹村さんに聞かれて昼休みのことを思い浮かべる。
「はい。
お昼だと言って食べていたのは飴でしたね。」
「は?飴?」
「飴玉です。」
「いや言い直さなくていいよ。分かってっから。
マジか。」
虹村さんも驚き心配していたが、俺も内心心配していた。
それにさっきの話。
柏木が4人いる話には驚いた。
だが本当にそんなことがあり得るのか?
モヤモヤした気持ちで歩いていると、あっという間に保健室に着いた。
「赤司は先戻ってろ。そろそろ練習始まっから。」
「はい。」
虹村さんに言われてもと来た道を引き返す。
赤司side 終わり