第23章 合宿
「由良ちゃんとお風呂入るの初めてだね。」
「うん。」
脱衣所で二人で服を脱ぎながら話す。
全部服を脱ぎ終わりタオルとか必要なものを持って風呂場に入った。
二人で使うにしてはちょっと広いぐらいのお風呂でシャワーも15人ぐらいが一斉に使えて浴槽も広くて大きい。
「わぁ、広ーい!こんな大きなお風呂入れるなんて私たちラッキーだね!」
「...そうだね。」
備え付けのシャワーで頭と体を濡らす。
「ねえ、髪洗おうか?」
「.....。...お願い、しようかな。」
さつきの突然の申し出を受けた。
私はいつも面倒くさくて髪を濡らして髪の表面にシャンプーをつけて流して終わってしまう。
シャンプーは本来の役目を果たせないまま使われてしまっている。
つまり私は頭を洗うのが下手くそなのだ。
「由良ちゃん、シャンプーは頭皮を洗うためのものなんだよ。髪の表面につけるならトリートメント。私、持ってるからせっかくだし貸してあげる。」
さつきは私の頭を洗いながらシャンプーの説明をして更にシャンプーを洗い流した髪にさつきの持ってきたトリートメントとやらをつけられた。
「由良ちゃんも女の子なんだから髪は大切にしなきゃ。」
「...どうして?」
「どうしてって...うーん、難しいな...。」
私が首を傾げてさつきを見るとさつきは困った顔をしていた。
困らせるようなこと聞いちゃったみたい...。
どうしようかと考えていたらさつきは私の髪についているトリートメントを洗い流して私に先に湯船に浸かるよう言った。