第23章 合宿
合宿当日・・・
私は昨日準備していたカバンと昨日たまたま見つけたタッパーを保冷バッグとやらに入れて持った。
行く時は部員たちはジャージらしいがマネージャーは制服を着用するという決まりらしいのでそれに着替えた。
今から合宿かぁ...。
いい、思い出になるといいなぁ。
そう思いながら部屋を出た。
私が学校に着いた時には...誰もいなかった。
早く起きてしまったからというのもあるが、合宿が楽しみだったのもありなんとなく気持ちが早まって早く出てきてしまった。
荷物も重いし下に降ろして自分も座りたかったから、門の前にある花壇のレンガのところに座った。
夏だから朝でも暑い。
早めに出てきたといっても元々集合時間も早いから外はまだ少し薄暗い。
何かしようかとも思ったが遊べるようなものは特には持ってきていない。
だから、足を伸ばしてぶらぶらさせるだけの遊びとはいえない地味なことをしていた。
しばらく待っていたら、空もさっきより随分と明るくなった頃になってようやく赤司くんが来た。
「柏木早いね。おはよう。」
「...おはよう。」
お互い挨拶を交わして、赤司くんも私の隣で荷物を降ろして座った。
あ、そうだ。
「...赤司くん、これ。」
みさきなでしこからの荷物を渡す。
「何だいそれは?」
「...みさきなでしこが合宿中みんなで食べてって。....はちみつのレモン漬け...。あれ?」
「それを言うならレモンのはちみつ漬けだろう?ありがとう、と伝えてくれるかな。」
「うん。伝える。」
赤司くんが少し笑ってくれた。
わざと言い間違えてみて笑ってくれたらいいな程度に考えてたから思った通りになってくれて嬉しい。