第4章 多重人格の私
まだかなぁ....。
あんまり遅いと帰っちゃおうかなぁ。
「おいお前、こんなところで何をしているのだよ。」
適当に壁に寄りかかっていると、特徴的な口調の緑間くんが現れた。
「....待っているのだよ。」
「誰を。」
「....赤司くんと怖い人。」
「赤司は分かるが怖い人って誰なのだよ。」
「....虹村さんなのだよ。」
「お前、虹村さんが怖いのか?」
「顔、怖い....のだよ。」
俯く。
「あの人はそういう人だから仕方ないのだよ。」
「....ふーん。で、お前はこんなところで何をしているのだよ。」
「着替えに来たのだよ。」
「....早く行くのだよ。」
「お前に言われなくても分かっているのだよ。
あと、真似をするな!」
その言葉を最後に部室に入っていってしまった。
入れ違いに赤司くんと虹村さんが来た。
「お待たせ。」
「随分緑間と仲良く話してたじゃねぇか。中まで丸聞こえだったぞ。」
「....なのだよ。」
「ふはっ!緑間の真似か、それ?」
虹村さんが噴き出す。
「....そう、なのだよ。」
そっぽを向いて呟く。
「行こうか。」
「....どこに?」
「ゆっくり話が出来るところだ。」
少し歩いたところで目的地に着いたようで、赤司くんが止まる。
体育館の裏....?