第4章 多重人格の私
「じゃあ、場所移動しますか!」
「え?」
「俺に話があるんだろ?」
「....うん.....はい。」
目的地を教えてくれないまま歩く。
「そういえばさっきから気になってんだけどさ、昨日と雰囲気違くね?
敬語も使えてねぇし、俺の顔見て話さねぇし、どうした?」
どうしたって言われても....。
困る....。
「....昨日とは別人だから....。」
俯いてボソッと言う。
「ん?なんだって?」
「.....。」
もうこの人とは話したくない....。
なんか怖い。嫌だ。
そんなことを思って沈黙する。
「今日初めて会ったので緊張しているんですよ。」
赤司くんの助けが入る。
「今日初めて?
なに言ってんだよ。昨日会ったじゃねぇか。」
「それを今から話すので、それまで待ってください。」
「お、おう。」
「じゃあ柏木、少しここで待っていてくれ。」
「....やだ。」
私がそういうと赤司くんは驚いたが、
「やだじゃねぇよ。待っとけよ、絶対!」
虹村さんに軽く怒られて大人しく言われたところで待つことにした。
ちなみにここは部室前の通路。