第22章 再び登場
「虹村さん!」
どこかで聞いたことのある声が聞こえてきた。
「おう赤司、連れてきたぜ。」
「ありがとうございます。」
「赤司さんお久しぶりです。」
そう言って頭を下げる。
「あぁ。」
「おいおい、俺へのさっきの態度どこ行った?」
「黙れ、不良。この体を犯そうと思って連れてきたくせに犯せなくて残念だったな。」
「...虹村さん...なんていって連れてきたんですか...。」
「おい赤司!勘違いすんなって。ちょっと強引にここまで連れてきたらこの有様だ。ていうかオメーを犯そうなんて一ミリも思ってないわ!」
「ふん!最初はみんなそう言うんですよ。なんて言い訳がましい。」
「相当嫌われているみたいですね。」
「だな。」
赤司さんと仲良さげに話している不良をじっと見つめる。
「...柏木。」
「なんですか?」
「君の名前...」
「万華鏡です。」
「万華鏡、君には俺たちの顔や名前といった記憶がないのか?」
「俺は普段眠っていてめったに出てくることがありません。それに聞いてないんですか?俺たちは記憶の共有が出来ないって。」
「そう...だったね。じゃあとりあえず自己紹介してくれるかな。」
「名前は万華鏡です。男です。8歳です。よろしくお願いします。」
「え...。」
「やはりそうか...。」
「やはり...って赤司知ってたの?」
「いえ。確信が持てなかったんですが、これではっきりしました。」
「あ、あの...なんの話を...」
「あぁ、すまない。君が男だという話だよ。」
「驚かれても仕方ないです。体は女なんですから。」
やっぱり驚きますよねー...。
まぁ別にどうでもいいです。