第21章 赤司主将
部活後、虹村さんを待つため部室前に待機していた。
「待たせたな。」
部室から出てきた虹村さん。
と、赤司くんも一緒に出てきた。
「赤司も一緒に連れてくことにした。」
「....。」
「なんで無言なんだよ...。行くぞ。」
虹村さんがさっさと行ってしまったから、赤司くんと二人で顔を見合わせてからその背中を追いかけて着いていった。
「ここが虹村さんのお家ですか...。」
「....。」
「赤司テメー、今小さいとか思ったろ?言っとくが、俺ん家は一般的な大きさだからな。」
「そんなこと言ってないじゃないですか。」
「顔に書いてあった。ほら、早く入るぞ。」
私たちはドアを開けて家の中に入った。
...ここが虹村さんの...。
人の家に入るなんていう経験をあまりしてこなかったせいか、キョロキョロ周りを見回してしまう。
「おかえりー。」
部屋から女の人が出てきて私たちを出迎えてくれた。
この人が恐らく虹村さんのお母さんなのだろう。
人当たりのよさそうな人だなぁと思った。
「その子たちが修造の後輩かしら?あら、女の子もいるじゃない!」
虹村さんのお母さんが私を見た瞬間に目を輝かせて私の手を引いて抱きしめた。
「かわいい!やっぱり女の子はいいわね!」
苦しいくらいに抱きしめられたが不思議と嫌ではなかった。