第21章 赤司主将
由良side
もう夏休みか...。
日記を読んでそのことを知る。
それに...赤司くんが主将になったんだね。
遅かれ早かれ来ることだとは分かっていたけれど気持ちがついていかない。
学校に行きたくないと思いながらも今日が夏休み前最後の学校だと思うと行かないとなという義務感に駆られた。
なんとなくだるい体を動かして学校に行く支度をする。
学校へ着いた。
ここまでの道のりが長かった気がするのは気のせいだと思いたい。
きっと暑さで頭がやられているだけだと思いたい。
暑かった...。
自分がこんなに暑さに弱いなんて思わなかった...。
若干頭が痛い。あと左手がなんだかムズムズして気持ち悪い。
今すぐにでもこの包帯を取ってやりたい気分だ。
でも、出来ないのがもどかしい。
教室に向かう。
教室は涼しかった。
クーラーが効いていて快適な空間だった。
「柏木、おはよう。」
「...おはよう。」
教室に入ってすぐ誰かに挨拶されて条件反射で挨拶し返した。
誰が挨拶してくれたのか気にはならなかったので真っすぐ自分の席に着いた。
机に突っ伏して暑い窓の外の景色を眺めた。
頭...痛い...な。
暑いせいで頭が痛いと思っていたのにこの教室に入った途端ひどくなった痛みに耐える。