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トリップしちゃいました

第21章 赤司主将


休憩終了の合図がかかって、またやることをやりに行こうとしたら赤司っちに呼び止められた。


「なに?」


「話がある。部活後にでも部室に来てくれ。」


「えー。」


面倒くさい...。


「今面倒だと思っただろ?いいから来い。いいな?」


「はぁい...。」


赤司っち怖いよ。


主将になって迫力を感じるというか...。


うん、言葉に表すのは難しいけどなんかすごい。


でも...なんで私たちってよく部活後とかに部室に呼び出されんのかな...?


そういう運命?そうだとしたらすごく悲しいんだけど...。


暑さに参りながらため息をついた。



部活後、部室に行った。


ノックをしてからドアを開けたが、夏の独特な匂いに思わず顔をしかめた。


汗くさっ...。


入る前に気づくべきだったわ...。


私が部室に入るのに躊躇しているのに気づいて赤司っちが外で話そうと言ってくれて助かった。


比較的涼しい部室前の廊下にあるベンチで話をすることになった。


部室にはまだ赤司っち以外の部員も残っていたからそんな深刻な誰かに聞かれたら困るような話ではないはず。


なんの話だろうと考えるのも馬鹿らしくて考えるのを止めた。


「で?話ってなに?」


「今日は...みさきなでしこ...か?」


一見自信なさげだが、はっきりと私の目を見て言ってくるあたり確信はしているようだった。


まぁ...言動とかメイクしてるって分かれば私と由良の見分けぐらいはつくか...。


「そうよ。」


「その左手の調子はどうだい?」


「どうって...あっつい上に湿気多すぎて気持ち悪い...。」


「そうか。...それで、折り入って頼みがあるんだが...。」


「頼み?」


「合宿があるだろう?内容は大体考えたがしおり自体はまだ作っていないんだ。」


「はぁ...。それを私に作ってくれって?構わないけど。」
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