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トリップしちゃいました

第20章 虹村主将


なるべく急いで学校に行き、体育館まで着く頃には息が上がっていた。


つ、疲れた...。


体育館に近づくにつれてボールをつく音やバッシュの音、虹村さんの怒声と真田コーチの大声が聞こえてきた。


みんなそれだけ一生懸命ってことなんだよね...。


体育館の入り口から入る。


まず最初にコーチのところに行った。


そういえば私、この人と話すの初めてだ、なんて思った。


「遅れた理由...。ですか?」


「あぁ。」


そういえば慌ててたからノート見るの忘れちゃった。


記憶が混乱してて部活のこと忘れてた、なんて言えるわけもなく...


「...寝坊。...です。」


と答えた。


これが一番無難な答えだと思ったから。


「その左手はどうした。」


左手、と言われ自分の左手を顔の前に持ってきた。


「...怪我した。...んだと思います。」


「そうか...。マネージャーをやる分には問題ないのか?」


「...大丈夫。...です。」


「それならいいが...。今後気を付けるように。」


「...はい。」


返事をしてコーチとの会話が終わった。


体育館の壁側にいるさつきのところに行く。


「さつき、お待たせ。」


「あ、由良ちゃん...。あの...。」


さつきの様子がおかしい...。


「...なに?」


「えっと...なんでもないの!...もう、由良ちゃん遅い!」


「...ごめん。ねぇ、今日、何曜日?」


「え?土曜日だけど...。」


ああ...だから朝から部活があったんだ...。


「...由良ちゃん?」


「...ありがとう。...なにか仕事は...?」


「由良ちゃんが来る前に終わったよ。でももうすぐ休憩だからみんなにドリンク配ろう!」
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