第17章 勉強会をしよう
「柏木ー、決まった。」
色々な雑誌を読み漁っていたら、青峰くんが手に一冊の本を持って来た。
「それでいいの?」
「ああ。」
「そ。青峰くんがそれでいいならいいよ。じゃあ行こうか。」
青峰くんの持ってきたものをもらって会計しに行く。
青峰くんが持って来たのはマンガだった。
私は本屋でなんでも好きなもの一冊買ってあげると言った。
当然エロ本でも選ぶんだろうなぁと思っていたらマンガなんて持ってくるから予想外で驚いた。
遠慮....なわけないか。青峰くんに限ってそんな馬鹿な。
「はい。」
店員から渡された袋を店の外で青峰くんに渡してやった。
「サンキュー!」
目を輝かせていて、まだまだ子どもだなと思った。
「どうしてマンガだったの?別にエロ本でも良かったのに。」
「バーカ。そういうのは自分で買わなきゃ意味ないっつうの。」
「そういうものなの?男の子ってよく分からないわねぇ。」
「男のことならなんでも知ってそうな顔してんのにアンタからそんな言葉が出るなんて変な感じするな。」
「それは....失礼ね。それじゃあ私がまるで遊んでるような女って言ってるようなものじゃない!ひどっ!」
片足で弁慶の泣き所を蹴る。
「いってぇ!何すんだよ!」
「そんなに痛かった?ごめんね~」
「謝る気ゼロじゃねぇかよ!」
「えー、そっちが先に言ったんじゃん。なら、そっちが先に謝るべきだと私は思うけどなぁ。」
「はいはい。すいませんでしたー。」
「仕方ないから許してやろう。ふふっ。」
そのやりとりがおかしくて思わず笑ってしまった。