第17章 勉強会をしよう
「お前ってあんな顔も出来んのな。」
「あんな顔?」
「真顔になったやつだよ。さすがの俺でも怖かったぜ。」
「えー。そんなにー?」
「結構ビビった。」
「そう?それは良かった。」
赤司家を出たあと、ご褒美のある場所へ二人で向かっていた。
「あれはね、私の先生の真似なんだー。」
「先生?」
「そ。高校の時の。」
「高校?」
「ん?」
青峰くんが変な顔をしてこっちを見ている。
「お前、まだ中学生じゃねーか。」
「あら、由良か蓮花から何も聞いてないの?」
「何のことだよ....。てかお前って二人いるんだろ?それってどんな感じなんだよ?」
「そっか、青峰くんはまだ知らなかったんだね。」
「は?」
「うーん、そうだなー。あー、誰かいるなーって感じ?」
「なんで疑問形?」
「だってなんかよく分かんないんだもん。そんでもってその二人はね、歳が違うはずだよ。」
「歳?年齢のことか?」
「そうそう。それぞれ違う年齢でね、そこがまた面白いとこなのよ。
さ、着いたよ。好きなやつ1冊ね。」
「おう!」
青峰くんとの噛み合ったような噛み合わないような会話を終えて到着したところ。
それは本屋だった。
私も中に入って女性雑誌コーナーで時間をつぶした。