第3章 転入生な私
昼休み・・・
言われた通り屋上に向かう。
階段をのぼって、のぼって、のぼって....。
つ、疲れた....。
ほんとに運動不足がやばい....!
ようやくのぼり切った。
大きく息を吸ってはいて、ドアをおそるおそる開ける。
「お、来たみたいなのだよ。」
「あっ、蓮花ちゃーん!こっちこっち!」
ピンク色の頭をした子、桃井さんがこっちに手を振っている。
カラフルな頭してるなぁ....。
現実にこんなのいないよ普通....。
あ、私が言っちゃダメか。
私も髪の色、黒じゃなかった。
「....聞きたいことって....なに?」
私を呼び出した本人に聞く。
「まあ、座りなよ。」
「.....。」
ちょっと離れたところに座る。
「もっと近くにおいでよ!」
桃井さんが私の手を引っ張る。
仕方なく少しだけ近づいて座る。
その横に桃井さんが座る。
「聞きたいこと、というのは、昨日君は俺たちに蓮花と名乗ったはずだが、今日は柏木由良と名乗っていた。それはどうしてだい?」
あぁ、そんなことか....。
「....昨日は蓮花だったから....。」
「もっと分かるように説明してくれないか?」
分かるように....?
十分わかりやすいと思うけどなぁ。
「うーん....誰だって聞かれたら自分の名前言うでしょ?
だから、昨日は蓮花、自分の名前言ったんだと思う....。」
分かんないかな....。
私にはこれ以上詳しくできない....。
「すまない。その説明では分からないな。」
分からないといわれて、私もどうやって説明したらいいか分からなくてふくれる。
「....わ、私ももうこれ以上説明できないから蓮花に聞いて!」
やけくそになって大きな声で言う。