第16章 お菓子と彼と
「でも食事が出来ることには変わりないんだろう?」
まぁ...一応。
「マネージャーをするならしっかり食べてもらわないと倒れられても困るからね。」
「....努力はするのだよ。」
緑間くんの真似をして言う。
「ぶはっ!」
「....なに?」
虹村さんが噴き出すから何かと思ってそっちを見た。
「いやよっぽど気に入ってんだなと思ってさ。」
「....語尾は気に入ってるのだよ。」
「語尾だけかよ。」
「....それ以外に惹かれるところがない。」
『今聞きづてならないセリフを聞いたんだけど!ちょっとそれどういう意味よ!』
頭の中から声が聞こえた。
恐らくみさきなでしこだろう。
緑間くんのこと好きだから仕方ないけど頭の中で長々と説教が始まってため息をついた。
「....うるさい。」
「ん?なんか言ったか?」
虹村さんが首を傾げている。
あっ....声に出てた....。
「....なにも言ってない。」
「それならいいけどよ。まぁとにかくだ!赤司の言う通り食事はしっかりしろよ。」
「はーい。」
頭の中にみさきなでしこの声が響いて若干イラつきながら適当に返事をした。