第16章 お菓子と彼と
「さっきからお二人で何の話をしているんですか?」
「赤司はちょっと黙ってろ。お前さ、なんで色々知ってんの?何が目的?」
「....私、未来が分かるんです。」
「なっ!?」
「って言ったらどうする?」
「んなことあるかよ。」
まぁ信じないか....。
だったら....
「....虹村さん....主将の座を赤司くんに譲るつもりでしょ。そんなに家族が...親が大事?」
背伸びをして耳元に近づき、小声でそう言った。
「っ!大事に決まってんだろ!」
部室の時のように胸倉を掴まれて壁に押し付けられた。
その時の虹村さんの顔が色んな感情が混じっていて複雑そうな表情になっていた。
確か虹村さんて長男だったよね....。
お父さんが入院するまでになって赤司くんほどじゃないけど色々抱えてるんだろうなぁ。
「お前だって家族は大事だろ?!特に親なんかは!」
家族が....大事....?
「なんで....そう思うの?」
「親はな、俺らを大事に守ってくれるいざとなったら頼りになる、俺にとってはそんな存在なんだよ!いくらお前でも侮辱することは許さねぇから。」
あのお馴染みの怖い顔で言われた。