第16章 お菓子と彼と
「お前今なんつった?」
「.....。」
怖くて赤司くんの背中に抱き着く。
「お、おい!」
「....やだ。離さない。」
「おい、赤司。そいつをこっちに寄こせ。」
「....そう、言われましても....。」
私は虹村さんのその言葉がさらに怖くてぴったりくっついた。
「柏木....。虹村さんも落ち着いてください。何のために柏木を連れてきたんですか。」
「....そうだったな。おい、柏木、なにもしねぇからこっち来い。」
虹村さんの言葉が信用できなくて赤司くんの後ろで首を横に振る。
「嫌がってます。」
「はぁ....じゃあそのまんまで良いから聞け。
昼休みのこと、覚えてないとは思うが俺はお前に大人げないことをしたし傷つけるようなことも言った。だからそれについては悪かったと思ってる。」
虹村さんが謝ってる....。
虹村さんはちゃんと謝れる人なんだね。
「.....覚えてなくて....ごめんなさい。」
「あぁ、それで....お前、俺らにまだ隠してることないか?」
隠してること....?
まぁ....いっぱいあるけど....。