第16章 お菓子と彼と
由良side
誰もいない体育館に一人ぽつんと立っていた。
入り口からカラフルな頭のキセキの世代たちの騒がしい声が聞こえてきた。
彼らの姿を見た時、なぜか無性に嬉しくて彼らのもとに駆けだそうとした。
でも彼らは私の姿を見た途端、嫌そうな顔をした。
まるで化けものでも見るような目で。
ごみを見るような目で。
汚いものを見るような目で。
そして言い放たれた。
「なんかうざいのがいんだけど。」
「うわっ、最悪。」
「君、誰でしたっけ。」
「お前さぁ、自分がいらない存在だってこと分かんない訳?」
「君はなんのために生きているんだ?」
「さっさと死んでくんな~い?うざいし~」
「お前とは相性最悪なのだよ。早くどこかに行ってほしいのだよ。」
みんな....なんで....?
私、なにかした?
みんなが体育館から出ていこうとする。
私はみんなに向かって叫んだ。
「*****!」
だけど私の声はみんなには届かずみんなは体育館から出ていってしまった。
それを追いかけようとするけれど足を誰かに掴まれているような感覚に襲われてそこから動くこともできない。