第16章 お菓子と彼と
赤司side
「私はどこで....間違えたの....?」
体育館の方を見ていたら、柏木のつぶやきが小さい声だったがはっきりと聞こえて、どういう意味か聞こうと思って振り向こうとしたら何かが倒れる音がした。
まさかと思って慌てて振り向くと、そこには倒れている柏木がいた。
抱き起こしてみると、寝ているだけのようで小さな寝息が聞こえた。
とりあえず保健室に連れていくことにした。
「失礼します。」
保健室のドアを開ける。
「....どうしたの?」
保健室に入ると、保健医がいて事情を説明した。
「そういえば前にもこんなことがあったわね。」
「そうなんですか。」
「彼女が転入してきた日もここで寝かせてくれって虹村くんが彼女を抱えてきたのよ。」
あぁ....あの日か....。
思い出して、そういえばそんなこともあったなと思った。
「そういえば赤司くん部活は?」
「今から行きます。彼女をよろしくお願いします。」
「ええ、任せてちょうだい。部活、頑張ってね。」
「ありがとうございます。」
会話を終わらせてさっさと部活をしに体育館へ急いだ。