第16章 お菓子と彼と
なんで....覚えてないの?
そんなこと、私が聞きたいよ....。
覚えてない自分に腹が立った。
「柏木、ちょっと外の空気を吸いに行かないか?」
「....部活....始まるよ...?」
「虹村さん、いいですよね?」
「あぁ。行ってこい。」
「さ、虹村さんの許可も得たことだし行こうか。」
「....うん。」
虹村さんと気まずくて顔を合わせられなかった。
赤司くんに無言でついていく。
赤司くんに連れていかれた所は、体育館裏だった。
やっぱりここなのか....。
そういえば虹村さんに多重人格の話したのもここだったなぁ。
なんてことを思った。
段差のところに二人で並んで座った。
「柏木、少しは落ち着いたか?」
「....うん。」
「さっきのことだが....本当に覚えてないのか?」
「....覚えてない。」
「そうか....。」
「虹村さん....怒ってた....。私が覚えてないから怒ってた....。」
さっきの虹村さんのことを思い出して俯く。
「虹村さんはそんなに心の狭い人ではないよ。だから大丈夫だ。」
そうかな....。
赤司くんにはそう言われたが不安で仕方なかった。