第3章 転入生な私
赤司くん....来てくれるのかな....。
そわそわして待つ。
なんとなく俯いていると、こっちに向かってくる足音が聞こえてきた。
「待たせたか?」
声をかけられて顔を上げる。
わ...本物の赤司くんだ....。
顔綺麗....!
「....ううん、待ってない。」
「では行こうか。」
赤司くんが歩き出す。
「うん。」
嬉しさで胸がいっぱいになりながら後ろをついていく。
「......。」
「......。」
沈黙が重い。
赤司くん歩くの速い....。
違った....私が遅いんだった...。
赤司くんとの距離がどんどん遠くなっていく。
最近運動不足だからかな。
運動....しなきゃなぁ....。
そんなことを考えていると、赤司くんがこっちを向いて足を止めているのに気づいて走る。
はぁ....はぁ....。
疲れた....。
なにこの息切れ....。
「大丈夫か?」
「....うん。ごめんね....遅くて。」
「いや。」
そんなやりとりをしていたらあっという間に学校に着いてしまった。
赤司くんと別れて携帯の通りに校長室に向かう。
もう少し赤司くんと一緒にいたかったな....。