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漆黒の髪のマギ

第2章 友達


「よっしゃあ!ユキ、クリアだってよ!!」


『そうね!良かったわ!』


私は凄く喜ぶアリババを見て微笑ましく思った。


ここまで来られたのは、皆の力を合わせる事ができたお陰。


だからこうして協力した結果が現れるのがとてつもなく嬉しいのだ。


それに、この3人ならダンジョン攻略できると信じていたから、余計に嬉しかった。


そしてそんな中、アラジンとアモンは暫く2人で話していた。


何を話しているのかは何となく分かる。


"一体私達が何者なのか"


それは、この旅で学ばなければいけない目標であるから。


だから私は、ダンジョン攻略ができた今、改めて決心したのだった。


絶対に私という正体を知るのだと。


そう思いながら、何だかお宝を集め始めたアリババが手招く方へと私は向かった。


「なぁ見ろよユキ!これぜーんぶ持っていっていいんだよな!?」


『いいんじゃない?良かったわね』


「あぁ!これで俺も大金持ちだぜ!」


宝物を集めながらアリババがテンション高く話す。


私はそれに微笑みながら一緒にそのお宝を集め出した。




しかし。




ガタガタガタガタ






「「『!?』」」








折角お宝を集められて喜んでいたら、なんとこのダンジョン内が揺れ始めたのだ。


外から何か、強い力を感じる。


これは一体何が起きているのだろうか。


そう思っていると、アラジンと話していたアモンが焦るように私達にいい放った。


「誰かが外から封じようとしておる!戻れなくなるぞ!」


その言葉にアリババだけが"えっ"と声を出し、アモンにしがみついた。


そしてそれを払うかのようにしてアモンは帰り道を作ってくれたのだ。


ここから急いで帰れと。


ここまで来て最後終わるなんて誰もが望まない事だから、私やアラジンやアリババは頷き合ってその光の帰り道へ向かった。


しかし、2人が帰り道に入った瞬間私は足を止めた。


それにはアラジンもアリババも驚いて私に手を差しのべてくれたけれど、私は首を横に振ってまたダンジョン内へと戻ったのだ。


…モルジアナを置いていきたくないから…


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