第1章 彼や彼との出会いかた
「つかよお、おまえ……歳いくつだっけ?」
「17歳」
……まじか。ってことはアレだろ、新八の一つ上で、沖田くんの一つしたでー……。まだまだ、ガキ。
銀時より十近く年下だ。
そう。由紀が以前言っていた、嫁がせたい娘というのが、どうやらこの紗希らしい。
来させるとは言っていたが、まさかこんな小娘よこすなんて。これじゃあ、あそぶこともできない。手を出したら犯罪だ。なのに、その辺の断崖絶壁女より、変態ドM女より、アーノルド酒乱ツェネ子より、色気があるように感じるのはなんでだ。
この気品。ほんわりとしたやさしい雰囲気。かわいらしい。おんなのこ。人形さんみたいなかわいい顔立ち。手がすげーキレイ。小さい手。肌が白くて、肌理が細かい。めちゃめちゃやわらかそう。もう、目の前のケーキなんかよりよっぽど喰いたいんですけど。
でも……。
こっちに向けられるその瞳は。
純真で無垢。
「 ? どうしたの?」
「いや、別に……」
ダメだァァァアアアア!
できねェェェエエエ!
なんなんだこの罪悪感は! なんなんだこのオレへの信頼度は! 初めて会った男にひょういひょい部屋に連れ込まれやがって! なに考えてやがんだこの女! お前こんなよく知りもしねえ男に喰われちまってもいいのかよ! 少しは警戒しろよ!
大丈夫なのかコレ?!
オレ、大丈夫だよなァ? 大丈夫なんだよなァ? おい紗希、てめえしっかり防衛線張れよ? 自分の身は自分で守らねーいけねーよお?
だけど……だけど!
やばい。
絶対に美味い。
体の中心が疼く。喰いたい、ハメたい、イジめたい。