第33章 『錬金術』
「やめろ―――――――っ!!」
錬成音を立てる、アルフォンスと俺の肩。
次の瞬間にはアルフォンスはピクリとも動かなくなり、俺の右腕が戻ってきていた。
「バッ…カ野郎――――ッ!」
アルフォンスは俺を助けるために、もともと俺の腕と交換された自分の魂を犠牲にして、俺の腕をもう一度等価交換したんだ。
俺は取り戻した右手と左手を合わせ、刺さっていた鉄骨を錬成して抜く。
「ぬぅぅうおおおらあぁ!!」
目の前に迫っていた、ホムンクルスも思い切り地面を錬成して突き飛ばす。
アルフォンスの分も、ビーネの分も殴る。
殴る!!
「行け――!小僧――っ!」
「やったれチビ助!!」
誰だよチビって言った奴。
あとでぶん殴ってやる!
「エドワード君!」
「エドワード・エルリック!」
「エド!」
中尉、アームストロング少佐、師匠。
「エドワードさン!」
「エドワード…」
メイ、ホーエンハイム。
「鋼の!!」
大佐!!
「立てよド三流」
俺に殴られて初めて地面に膝を付くホムンクルス。
「俺達とお前との、格の違いってやつを見せてやる!!」
勝つ!!
・・・