第27章 『再・分解』 2
「ビーネ。俺、やっぱりお前の事好きだ。」
「は?」
いつかの俺のようだ。
突然おかしなことを言われて、開いた口がふさがらなかった俺にそっくり。
ビーネは怒るでもなく、笑うでもなく。
キョトンとしたままフラリとみんなの所に戻り始めてしまった。
「お、おい!」
声を掛ければ、半ばこちらを睨みつけるように振り返った。
「頭、打ったようだね。」
「ちげーよ!今俺ありったけの勇気を持って言ったんだよ!聞け!」
「聞けるか!お前のはなんか冗談じゃねぇ気がするんだ!」
「冗談じゃねェよ!本気だよ!」
「バカか!」
「バカはテメーだ!」
「んだと!」
不謹慎だが楽しい。
宙に浮いた俺の言葉をビーネは本気にしていないようだった。
と、そこへマルコーさんたちが来たとフーじいさんが教えに来てくれた。
「返事。後で聞くからな。逃げんな。」
「逃げるか。頭治してやる。」