第3章 *Ⅲ*
ゆっくり唇を、ネクタイを放した。
「…ッ…おま…」
「コイツは私の彼氏だから、取ったりしたらダメ。…渡さないから」
私は女共をキツく睨み、言い放った。
チラリと奴に目を向けると、珍しく顔を真っ赤にして照れてた。
おー、良いモノが見れた。
女共は案の定ギャーギャーと騒いでた。
全く、動物並に煩い。
いや、それじゃ動物に失礼だな。
それ以下だ。
『その話よく聞かせろ!』
『どーゆーことよぉ!』
「やっべ…逃げろッ」
「!」
私達は騒ぐクラスの奴等から走って逃げて、ゲームセンターを抜け出した。
アイツが私の手をひいて。
.