第122章 女にも性欲はある。
ボートから降りた葵咲と土方はクルーズ船へと駆け寄る。船の何処かから火の手が上がっているようで、辺りに煙が立ち込めていた。葵咲は近くにいた乗務員に声を掛ける。
葵咲「どうしたんです?何があったんですか?」
「それが…海賊に襲われまして…!」
土方・葵咲「!?」
海賊と言う言葉に反応する葵咲と土方。一瞬で二人の顔つきは険しくなった。ただの事故や火災の類ではない。となるとここは真選組である二人の出番だ。
葵咲「その海賊は何処に?」
「船内を占拠されました…!」
顔面蒼白で答える乗務員。当然の反応だ。地球から離れた星で自分の船が奪われただけでも絶望的なこの状況。しかも奪われた船は沢山の乗客を預かるクルーズ船だ。どうしたら良いのか、パニック状況に陥るのも無理はない。葵咲は土方へと顔を向けて頷いた。
葵咲「行こう、土方さん。」
土方「ああ。」
「あの、ちょっと!」
駆け出そうとする二人を引き止める乗務員。ああ、そういえば自分が何者なのかを名乗っていなかった。葵咲は乗務員を安心させるべく、警察手帳を見せながら笑顔を向けた。
葵咲「大丈夫です。」
「し、真選組…!!」
葵咲「船は私達が必ず奪還しますから。貴方はお客様達の避難誘導をお願いします。」
「分かりました!」
頼もしい二人に、乗務員は安心した顔を浮かべて葵咲の依頼に答えた。