第121章 異国のマナーは一朝一夕では身につかない。
ライダー星、大きな湖の畔に一隻の宇宙船が停泊していた。
葵咲達が乗って来た船とは違う船である。宇宙船から離れていない場所で畔にある大きめの岩に腰掛けながらため息を吐く男が一人。
玲央「ハァ~。最悪。何で俺があんなアバズレ女にパシられなきゃなんねーんだよ。」
停まっている宇宙船は宇宙海賊、鐡の船のようだ。母船よりも少し小さめのこの船は、玲央の指揮する宇宙船なのだろう。玲央は項垂れながら水面を見つめる。虚ろな表情な玲央に、隣に立っていた男が言葉を返した。
「仕方ないですよ。この間 団長達を救い出したのは瑠香様なんですから。」
玲央「・・・・・。」
立っている男は玲央の側近なのか、玲央に意見出来る立場の人間らしい。玲央は男からの指摘に言葉返せずムスッとする。そしてそれを受け入れたのか、玲央は立ち上がって拳を掲げた。
玲央「ぜってーこれで貸し借り無しにしてやらァ!!」
その意気込みと同時に、少し離れた場所から玲央へと呼び掛ける団員の姿があった。
「団長!もう少しでゴーテルの花、採取完了します!」
玲央「おー。ご苦労さん。…ん?あれは?」
呼び掛ける団員へと目を向けた際に視界に入ったものがあった。葵咲達が乗って来たクルーズ船である。玲央の問いに団員が答える。
「ああ、地球からの観光客みたいです。」
“地球”という言葉にピクリと反応する玲央。地球人にはつい先日、着々と遂行していた計画を潰されたばかりだ。嫌な思い出しかない。玲央はヒクヒクと顔を引きつらせながらクルーズ船を睨んだ。
玲央「へぇ。地球…ねぇ。」