第120章 重要な話は第三者が先に聞くべきじゃない。
ターミナルの前で取り残された土方は怒りながら立ち上がる。
土方「…ったく、なんなんだよ!!」
「土方さん!?ほ、ホントに来てくれたんだ…!」
土方「え?」
聞き覚えのある声に土方は振り返る。そこには赤のパーティードレスに身を包んだ葵咲が両手で口元を覆い、驚きの表情を浮かべながら立っていた。
土方「・・・・っ!」
今まで見た事ない美しい装いの葵咲。銀魂という世界では洋装であるだけで珍しくて目を引く。それに加えて髪はアップし、化粧も普段とは違って丁寧で綺麗。土方は葵咲の美しさに思わず息を飲んだ。
言葉を失う土方に、葵咲は少し慌てた様子で頭を下げる。
葵咲「ご、ごめんね!この間あんな事言ったのに、我侭を…!」
土方「? いや、何の話…」
自分が今何故この場にいるのかさえ分かっていない。状況が読めていない。眉根を寄せる土方。だがその問いには葵咲が答えるよりも先に、この場に集まる人々に呼び掛けるアナウンスが流れた。
「ご来場の皆様、大変長らくお待たせ致しました。チケットをご準備の上、搭乗口へとお並び下さい。」
アナウンスを聞き、葵咲は笑顔で土方の手を引いて搭乗口を指差しながら駆け出す。
葵咲「行こ!土方さん!」
土方「あ、おい!」
そうして二人は搭乗口の列に並んだ。