第120章 重要な話は第三者が先に聞くべきじゃない。
近藤達から離脱し、山崎と鉄之助は二人で葵咲の元へと足を向ける。その道中で山崎が鉄之助に今から行なおうとしているミッションについて、確認の為に話し始めた。
山崎「とは言え、あの副長が沖田隊長の口車に乗せられて自分から動くとも思えない。せめて土台は俺達で作ってあげないとね。」
鉄「はい!なんやかんやで山崎さんは副長の味方っスね。」
真選組とは何て温かい組織なのだろうか。グレていた鉄之助(じぶん)を救い出してくれた時といい、今といい…。仲間想いの隊士達に鉄之助の心は洗われるよう。だがそんな鉄之助の純粋な発言に、山崎は顔を歪ませる。
山崎「いや…っていうよりも…。」
(山崎:あの顔は絶対何か企んでる顔なんだよなぁ~。あの人が副長になる方が恐ろしいっていうか…。)
今の山崎の本音は、土方と葵咲をくっつけたいというよりも『総悟を副長にさせたくない』気持ちが大きい。鬼の副長と恐れられる土方も恐いと言えば恐いのだが、土方は職務に対して厳しいという意味合いが強い。それに土方の場合は彼女の一人でも出来れば丸くなる可能性もある。
一方、総悟は違った意味で末恐ろしい。彼女が出来て副長にまでなれば、沖田帝国という名の独裁政権が出来上がってしまいそうだ。出来れば阻止したい。
そんな本音を抱える山崎だが、流石に鉄之助には言えずに口を閉ざす。考え込むように前を見据える山崎に、鉄之助は小首を傾げた。
鉄「?」
山崎「とにかく、俺達の次なるミッションは、葵咲ちゃんの調査だ。」
鉄「了解っス!」
二人は足早に葵咲のもとへと向かった。