第119章 一世一代の大勝負には全額を賭けろ。
山崎「あーなるほど。これからどうするか自分から言おうか悩んでた矢先、葵咲ちゃんから断られて、そんなつもりじゃなかったのにっていう感じのやつですね。」
土方「違うしィィィ!断じて違うしィィィィィ!!俺から言おうと思ってたところに たまたま同じ意見を葵咲(あいつ)から言われただけだしィィィィィ!!」
これは関係がマンネリ化してきた際によくあるやつかもしれない。別れようかどうしようか悩んでいた時、相手から別れ話を持ち掛けられた事で急に手放し難くなるやつだ。もしくはメンヘラタイプが相手の気を引きたくて別れ話を持ち掛ける等にも当てはまるだろう。
いずれにせよ、土方が”かまってちゃん”のような態度を取ったと思った山崎はげんなりした顔を浮かべている。土方の立つ瀬はない。
これ以上深堀されても困ると思った土方は、一つ息を吐いて眉根を寄せた。
土方「とにかくだ。不純な心持ちで真選組としての仕事をおろそかにするつもりはねぇ。だからこういう結果に至った。それだけだ。」
この話はこれで終了。仕事に戻ろうとする土方に、近藤は至って真剣な眼差しで語り掛ける。
近藤「人好きになることの何が不純なのか、俺には全然分かんねんだけど。」
土方「オイ。何急に滝浪気取りで語り出してんだよ。」
すかさずツッコミを入れる土方。そう、この台詞は“この音とまれ!”登場人物である滝浪涼香が来栖妃呂に向けて放った名台詞。それをさも自分の言葉であるかのように放つ近藤に土方はイラッとする。だがそのツッコミを無視して近藤は続ける。
近藤「ちなみに俺はお妙さんが好きだ。」
土方「いや、知ってるよ。つーか今オメーの話はしてねぇだろ。」
土方(じぶん)の話をしていたと思っていたのに、ここで何故か近藤自身の感情を織り交ぜられる事に更にイラッとする土方。そんな土方のツッコミをも無視して近藤は更に続ける。