第118章 幸せな時間明けの日常は夢オチを疑う。
そんな事を考えながら葵咲がきゅっと目を瞑るのとほぼ同時に、部屋をノックする音が響いた。
―― コンコン
葵咲・土方「!!」
葵咲の肌へと手を忍ばせようとしていたその手が止まる。二人がピタリと動きを止めると、ドアの向こうから声が上がった。
妙「葵咲ちゃーん!まだ帰ってないのかしら?」
九兵衛「部屋の鍵が開いているな。」
葵咲・土方「!!!???」
二人は慌てて起き上がる。葵咲は着崩れしていた浴衣を直し、土方は葵咲からバッと離れる。幸い、部屋に入ってすぐのところにある襖は閉めている。故に入ってもすぐには二人の事は見えず、直したり離れたりするのには少しの猶予があった。
そして部屋へと入って来た妙達は、ザッと襖を開けた。
妙「今から一緒に部屋でゲームでも…」
言葉途中で発言を止める妙。ここにいるとは思っていなかった土方の姿を目にしたからだ。そしてその疑問を猿飛が眼鏡をくいっと上げながら口にする。
猿飛「なんでアンタが葵咲の部屋にいんのよ。」
土方「えっ!い、いや…」
葵咲「これはその…っ!!」
何とか第一の危機を回避出来たとはいえ、予想だにしていなかった事態に二人はしどろもどろ。ただでさえ嘘を吐く事が苦手な葵咲には荷が重い。目が泳ぎまくる。
そんな慌てた二人の様子を見て、いち早く状況を察したのは銀魂一空気の読める女、月詠だ。
月詠「! ああ、すまない。そういえば真選組の幹事の打ち合わせがあると言っていたな。」
葵咲・土方「!」