第1章 影と太陽
さらに1時間経過ーー
「うぅ〜…どうしよう!全然見つかんねぇよ!!」
「困りましたね」
「なぁ翔陽、他になんかねぇのか?」
「他って?」
「なんか、こう…目印?みたいな、…えーっと」
「迷子になる前に先輩たちと居た場所になにか目印になるようなものはありませんでしたか?」
「目印…んー、……あっ!」
「あったのか!?」
「マジバがあった!!」
「「…」」
自信満々に答えた翔陽に、2人はなんとも言えない顔をしていた。
「?…どうしたんだ?」
「翔陽くん、マジバはこの道路沿いにも10店舗いじょうあるんです」
「…うん?」
「つまり、目印がマジバだけだとこの辺一体は全てその範囲内になってしまいます。分かりますか?」
「…あー」
…あ、こいつ(この子)バカだ(ですね)
黒子と火神の言葉が心の中で重なった。
「つかお前携帯は?持ってんだろ?」
「それが、充電がなくて…」
「マジか、ちゃんと充電しとかなきゃダメだろ」
「うっ、ごめん…」
「まぁまぁ、取り敢えず今日のところはもう暗いしこれ以上の探索は危険なので帰りましょう」
「えぇ!?お、俺はじゃあどうしたらッ…!?」
「大丈夫ですよ。ね、火神くん?」
「…は??」
この時の火神の嫌な予感は見事的中した。
「では今から火神くん家へレッツゴーしましょう」
「なにがLte's Goだよっ!!」
「火神英語上手いなー!」
「あ、Thank yon…じゃなくて!!」
新たな発覚
火神は英語が上手。