第2章 【R15】男の勲章
がばっと起き上がったかと思うと、手招きしてわたしを呼び寄せる。
「ここ座って!」
そう言って翔くんは膝の上を指差した。
「ええ〜っ……」
「とか言いながら、座るんじゃねーか」
「だって翔くんが」
「俺が何?」
ただのバカップルだ。
でも、今はそれでいい。
「なぁ春歌、今度の俺のソロのレコーディングさ……お前来るよな?」
「そのつもりだけど?」
「うん……だったらいいんだ」
ぎゅっと後ろから抱き締められる。
背中に翔くんの体温を感じる。
それに続いて、うなじをなぞる唇と、ふわふわと肩をくすぐる翔くんの髪に、くすぐったくて身をよじる。
「……ん、ふ……」