第2章 【R15】男の勲章
身体が熱い。
翔くんの触れる部分が熱を帯び、その熱が広がっていく。
ただ、その一方的な愛撫は、どこか物足りなさを感じる。
「……っ、翔く、ん……っ」
振り向くと目が合う。
そして懇願する。
わたしも、翔くんに触れたい、と。
「春歌……おいで」
クルリと反対を向き、膝をまたぐようにして向かい合う。
そしてキスをする。
翔くんの上気した肌に触れる。
胸の真ん中の傷を指でなぞってみる。
「……男の勲章、だな」
そう言ってわたしの手を捕まえた。
翔くんの心臓も、元気に高鳴っていた。
それが愛おしくて、手を繋いだまま、またキスをする。