第2章 『死ぬかと思った・・・』
〝闇ギルドの壊滅〟
ラハールがそう書かれている依頼書4枚を仕舞う。
そのどれもにシオンがドランバルトに先程手渡したスタンプのマークと、同じギルドマークが描かれていた。
内容が内容なだけに報酬の金額やら報酬の内容が高い。
『そう言えばさ、戻って来たって噂・・・本当だったりする?』
「戻って来た・・・?
・・・もしかして、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の主要メンバーの事か?」
『うん。
さっきノーレから聞いた。いつもの動物ネットワーク』
「シオンもシオンだが、ノーレの情報網も流石だな・・・。
ああ、つい先日戻って来たそうだ」
『ふーん・・・んじゃ挨拶でもしてくかな。
あ。追加のクエストとかあったりする?』
「いや、評議院からは何も。
妖精の尻尾のギルドへ向かうのなら、マグノリアまで馬車で送ろうか?」
『んや、こっからマグノリア向かうとERA逆方向になっちゃうから歩いてく』
「そうか。
・・・・・・シオン」
『んー?』
さーて行きますか。と言わんばかりにおもむろに背伸びをするシオンに、ドランバルトは声をかけた。
「お前、今年はどうするんだ?」