第2章 『死ぬかと思った・・・』
「・・・相変わらず仕事が速いな。
五日前に依頼したばかりなのにもう終わらせるとは」
「必要無いと思うが、念の為に後で見に行くけど・・・いいか?」
『ん、いいよー』
ラハールが確認したのは、シオンに依頼したクエストの証拠とも言うべき品。
シオンに聞いてから、ドランバルトは手渡された4つのスタンプをカバンへと仕舞った。
「しかし・・・今回はやけに速かったな?
相手が相手だからいつものようにすぐ終わらないと思っていたのだが」
『あー、割と普通だったよ。フツー。
数ばっか居ても統率力のカケラも無かったし。そりゃちょいちょい腕の立つヤツも居たけどさ。いちいち全員相手してたらお腹空くから、さっさとアタマ倒して戦意喪失したヤツらを一気に叩いた。
まあ魔法も少し使ったけどね・・・』
「・・・・・・ったく・・・ほんっと、お前の強さには呆れるぜ」
『やだなぁドランてば。褒めてもなんも出ないよ?』
「・・・シオン、闇ギルドを4つ潰した証拠が既に出ているのだが?」
『てへ』
照れているのかいないのか。
あっさりと戦果を述べたシオンに対してドランバルトとラハールはやれやれと溜め息をついた。