第4章 「あれって魚ってレベルですか!?」
箱から球体になった時、ナツが物体を壊そうとした瞬間に球体からいくつもの棒が伸びる。
・・・それからはもうあっと言う間で。
四方八方から何本もの棒がナツを襲う。
どうにか攻撃しようとするのだが、いかんせん間を空けずに襲いくる棒。
終いには伸びた棒がナツの身体ギリギリを通って地面に突き刺さり、動きを封じられてしまった。
『わーい、ドラグニルくんつっかまえたー』
「く、っそ・・・なんだこれ!?」
『私の魔法』
「あ、そっか」
『えい』
がすっ
「おぶっ!?」
シュウゥ・・・
「そこまで、シオンの勝ち!!」
「・・・すげえ、あっと言う間にナツを気絶させやがった・・・!」
『と、まあ。
こんな感じでオウガを潰した訳だよ』
「ナツー!?」
『安心して。峰打ちだから』
「いや明らかにお腹に直撃してたわよね・・・!?」
動きを封じて、新たに出した灰色のボーリング大の球体でナツの腹に一撃。
若干ナツの口から魂のようなものが出ている気がする。
『そう言えばさ、ロメオくん』
「なに?シオ姉」
『君らって、出るの?』
突拍子も無く聞かれた質問。
主語の無い話題にワンテンポ遅れてコンボルト親子は互いに顔を見合わせた。