第4章 「あれって魚ってレベルですか!?」
「全っ然平気だ。
けど、お前本気出してなかっただろ!」
『え。
だって攻撃しろっては言われたけど本気出せとは言われなかったし』
「ちなみにシオ姉、さっきのってどのくらい力出してたの?」
『んー・・・そんなに、かな。
オウガ潰した時よりは出したよ』
「潰した、って・・・あんたどんな魔法使ったのよ?」
白い猫のシャルルにそう聞かれて、シオンは少し考えてからおもむろに『属性創造』と呟いた。
また海を具現化されると思ったのか、条件反射でナツが構える。
『逸無(モノライズ)』
シュル・・・っ
「、なんだこれ・・・?」
『どーん』
びゅんっ!
どすっ
「っおおぉ!??」
「わあっ!?」
『防ぐか何かしないと怪我する・・・よ、っと』
ぐぐ・・・
バシュッッ!!
「く・・・っ、上等だこらあ!!!」
「え、何あれ・・・丸いのが出たと思ったら・・・今度は鳥?」
「あれも具現化か・・・?
、鳥の次は箱・・・!?」
シオンが最初に唱えて具現化したのは、手のひら大の灰色の水の雫のような物体だった。
それが構えていたナツの足元目掛けて衝突する。
間一髪でかわしたナツにシオンが軽く忠告すると、雫だった物体が鳥や箱に形を変えてまたもやナツ目掛けて飛んでいく。
『かーらーの、とどめっ』
「ナツ!!」
ばちんっ!!!!