第4章 「あれって魚ってレベルですか!?」
紅く燃える炎。
空に広がる青や周りに広がる緑とは対照的なその炎は、ゴウッと空を切った。
2人が手合わせを始めて、速くも15分。
戦況は拮抗していた。
『おっとっと、今のは火力凄かったね』
「また避けた・・・!!
、っ・・・・・・火竜の・・・鉄拳!!」
ボオォ・・・ッ!!
『お。また火力上がった。
やっぱり感情と連鎖してるのか・・・』
ひゅ・・・っ
「また避けられた!」
「始まってから攻撃らしい攻撃してねーぞ、アイツ・・・」
「ナツ兄、頑張れー!」
「マスター、これは・・・」
「ふむ・・・・・・ナツの攻撃を全て見切っておるのう。
しかし、何故自分から提案しておいて攻撃をせんのだ・・・?」
「っっだあああああ!!!!」
いつまでも自分の攻撃を避け続けるシオンに痺れを切らしたナツが叫ぶ。いや、吼える。
『、!
っと・・・?』
「シオン!
いい加減に攻撃してこいよ!!
てか俺の攻撃受けろよっ!!!」
ナツが吼え、それに対してシオンがひと息『ふう、』と息を吐いた。