第3章 『あらやだ、無意識に感謝』
『・・・・・・うん、ドラグニルくん』
「ん?なんだ??」
『ひとつ手合わせ、してくんない?』
「「・・・・・・はぁあ!!??」」
「え、ちょっと・・・いきなりどうしたの?」
「ナツにそんな事言う人が居たなんて・・・オイラびっくりだよ!」
「ぃよっしゃ、久々に賭けるか!!」
「カナ、飲みすぎだってば・・・」
シオンの一言でまたざわつく酒場。
金髪の少女ルーシィとナツの相棒の青い猫ハッピーが動揺と驚きを隠せない中、ウェーブがかった黒髪のカナは賭けをしようと通常運転。
酒場が更に騒がしくなる中、怪訝な表情を浮かべる面々も居る。
「お前、強いのか?」
『まーねー。弱いか強いかだったら、強いよ。
7年前の魔力のまんまみたいだし、どんだけ強いのか確かめときたいからさ。滅竜魔法』
「あ・・・そっか、滅竜魔導士について知りたがってたもんね。シオ姉」
「1年前にメシ食ったついでに聞いてたもんな」
「あれから例の奴らとは会えたのか?」
『・・・あー・・・、うん。
何回か会った。会ったってか久々に殺意湧いたわー』
「「(殺気出てる殺気出てる・・・!!!)」」
何があったのやら。
シオンは瞳孔を開きかけながらマカオの質問に答えた。