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連れ立って歩く 其のニ 砂編 ー干柿鬼鮫ー

第13章 砂の若い衆、木の葉の若い衆、はぐれ若い衆、時々長老


「俺の兄弟に手ェ出すなよ」

言って、カンクロウは顔をしかめた。

「後姉貴がいんだけどよ、お前、揉めんじゃねえぞ。これ以上のゴタゴタはごめんじゃん」

「アラ、素敵。お姉様がいらっしゃる?なーんも、お姉様と揉める訳ないデショ?お名前伺っちゃおうかな。何てえの?」

「・・・・テマリってんだけど・・・」

「ひょう!テマリ!・・・おお!?テマリ!!!」

藻裾は傍らのデイダラの肩をバンバン叩いて、ダハハッと笑った。

「いで・・いてェ!やめろ、バカ!何だよ、オメエはよ!うん!?」

迷惑そうに払いのけるデイダラと胡散臭そうな顔のカンクロウを尻目に、藻裾は腕を組んでふんぞり返る。

「揉めるどころか!奈良クンから愛の言伝て預かっちゃってるよン!うっふっふ~っ」

「奈良から?何てよ?」

「ん?よろしくかな?そいとも大好きにしといちゃう?」

「テキトー言ってんじゃねえぞ。あんま冗談は通じねえと思っとけ。要らねえ事言われるとこっちの骨折りが増えンじゃん」

「そう言えばシカマルが、お前に会うと厄介な事になると言っていたな」

「ニュアンスが変わってるような気がするけど、間違った意訳じゃないね。わかるわ」

「シカマルくんはあなたとお付き合いしてるのかと思いましたよ。仕事とは言えいつも一緒で楽しそうにしていましたから」

全員の目がバッとリーに集まった。

「ドング・リー、それ絶対テマリの前で言うなよ?血の雨が降るじゃん?」

「あー、でもアタシもちょっと気になってた。仲いいなあって」

「どうでもいいだろう、そんな事は。しかし何だってあんなメンドくさがりの三白眼がもてるんだ?三白眼は良くて白眼は駄目か。女なんて勝手なモンだな・・・」

「アレだろ?牡蠣殻に似てんだろ、ソイツ?だから懐いちゃってんだろ、うん?寂しかったんだよな、流石のオメエもよ」

「何だ、寂しいってな。やかましいわ。関係ねえの、そんなん。関係ねえけど似てっから」

「似ていると言えば似ているが、似ていないと言えば似ていない」

「見てみてえな、奈良っての?うん」

「うーん、そうですねえ・・・ネジとひなたさんくらいには似ていませんね。でもガイ先生とボクくらいには似ています」

「何だそりゃ。反ってわかんなくなんじゃん。似てねえよ。貝殻と奈良は。てか、いいの、今そんな話は!」
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