第13章 砂の若い衆、木の葉の若い衆、はぐれ若い衆、時々長老
カンクロウはネジとリーを見て眉をひそめた。
「・・・何でアンタらがここにいる?」
「はっ!しまった!いけません、ネジ、はめられました!」
リーがハッとして身構えた。傍らのネジが赤面する。
「止せ、リー・・・・頷いてやりたいところだが、公平に見て勝手にはまっただけだ、俺達が」
「ワンピースと聞けば黙っていられないですよ!熱い血潮と漲る青春、ジャンプ魂に火が着きま・・・あたッ、テンテン!何で叩くんですか!あ、反抗期でしたね?仕様がないなあ。・・・テンテン、凄い顔してますよ?鬼みたいです。あの・・・・怖いですよ?」
「・・・・このバカッ!!!何を砂糖水に群がる甲虫みたいにフラフラと!何がジャンプ魂だって!?任務も何もみんなオジャンじゃない!!ネジ、アンタまで一緒になって何してるのよ!!!」
「・・・・静かにしないか。密偵はもっと静かに行うものだ。出直せ・・・」
揉める三班の横をイタチが通り過ぎた。
「あの人を連れに来たのなら少し待って欲しい。本人が砂の隠居のところへ戻ると言っていたから、心配は要らない」
ポカンとするカンクロウと目を会わせ、イタチは軽く頷いた。
「深水に、気を付けろと伝えてくれ」
それから不思議そうにデイダラと角都、藻裾に顔を向ける。
「お前達はここで何をしている?」
「依頼主」
デイダラが答えて藻裾を指差した。
「人を指差すな、行儀の悪ィ」
その手を叩いて藻裾が顔をしかめる。
「それに依頼はアニサンがもう果たしちゃってるでしょ?アンタら洋梨。洋梨だよ。シルバー・ベル」
「テメエ人をラ・フランス呼ばわりすんな、うん?」
「よくわかったな、マックスレッド・バートレット」
「・・・いいから素直に用なしと言え。まだるこしい。腹が立ってくる。ドワイアンヌ・ドゥ・コミス」
「あらら、何、でものっかってはくるんだ。面白ォい。ゼネラルラクラーク」
「長老のくせに大人げねんだ、角都はよ、うん。ブランデーワイン」
「ボクは二十一世紀が好きです」
「おれも和梨派だな。南水」
「アタシはリンゴ。紅玉、コクセズ・オレンジ・ピピン」
「・・・・・皆詳しいな。団子万歳。千疋屋の店員か、お前達は・・・暁に何を依頼したのか知らんが、今の鬼鮫があなたの意に沿うかは疑問だぞ」
イタチは後ろをチラと振り返って低く言った。