第23章 大ハード
事も無げに言うネジにカンクロウは口角を上げた。
「天才様と同道なんて光栄じゃん?」
「天賦の才になど何ら意味はない。生まれ持ったものは負い育てたものを凌駕しはしない」
「・・・小難しい事言うじゃん。ハハ、面白えな、アンタ」
「・・・何の面白い事があるか」
「もっと鼻持ちなんねぇかと思ってたぜ?」
「どう思ってくれても構わない。俺は俺の責務を努めるのみ」
「日向だの養子だの騒いでたさっきとは別人じゃん?」
「・・・それは忘れろ」
「ハハ」
駆けながらカンクロウは地下へ続く扉を見据えた。
音が来た。狙いは牡蠣殻だろう。どこにいる?先ずは隠居部屋か。
複雑な経路が頭の中をクルクル巡る。
「・・・・よし!こっからは俺に着いて来い。はぐれんじゃねえぞ、日向の!」
「わかった」
二人は地下へ飛び込んだ。