第23章 大ハード
大蛇丸は崖を吹き付ける温度風に着衣を靡かせながら笑った。
「そう。面白いわね」
「・・・・・・・」
大蛇丸と同じ風に身を任せながら、カブトは何を思っているのかも知れぬ顔つきで黙り込む。
「さあ、そろそろ始めなさい。アタシが必ずしも気が長い方じゃないのは知ってるでしょう?」
促されて、カブトはメガネを指先で押し上げた。
「勿論です。ーでは、成果のほどをお楽しみに」
人影の群れを伴って消えたカブトを、大蛇丸は眉尻を下げ、先程とは毛色の違う笑みで見送った。
「・・・・・そうね。せいぜい楽しませて貰おうかしら、カブト・・・」