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連れ立って歩く 其のニ 砂編 ー干柿鬼鮫ー
第23章 大ハード
海士仁の起こすそれより細かな泡がしなやかな軌跡を描いて二人の足元から沸き上がった。炭酸泉に入ったような不思議な感触に鬼鮫は牡蠣殻の顔を見た。
あれが海士仁ならこれが牡蠣殻か。
牡蠣殻は白い顔で歯を食い縛り、口の端から泡沫を漏らしながら集中している。
泡が増した。
海士仁の渦が間近に迫る。
"ぶつかる"
思った瞬間、胃がひきつれ、ガクリと体がぶれた。
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