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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第12章 xxx 11.幽閉



 彼の背中に彫られたそれに見惚れる暇もなく、押し倒される。動きを封じられる。

 赤葦さんの片手に纏めとられた両手首。ギリ、と頭上に持ちあげられて、腕の筋肉が引きつれる。

 再び唇を塞がれるのと、太股の間に脚をねじ込まれるのは、ほとんど同時だった。

「や、ぁ、赤葦さ、んっ」

「京治でいい。そう呼んで」

「……っ京、治、さん」

 ふと、彼が微笑んだ気がした。
 すぐに顔を首筋に埋められてしまったから、よく見えなかったけれど。

 鎖骨から耳の裏にかけて温かい舌が走る。頭蓋と首を繋いだところ、肌の柔らかい部分を吸われて、チクリとした痛みを感じた。

 直後、ハッとしたように彼が顔を離す。

「……さすがに痕付けちゃまずいか」

 ぼそりと独りごとのように。
 彼は呟いてすぐ、怪我をしたほうの手で私を撫であげた。

 右脇腹をゆっくりと這う掌。熱い。彼の体温。すぐに胸に到達したそれはネグリジェを鬱陶しそうに退けて、直に乳房に触れる。

「ひっ、や、ぁあんっ」

 焦らしなんてものはもう存在しない。

 欲のまま、本望のまま、私が一番感じる場所へ与えられる愛撫。男っぽくて、荒々しくて、激しい。これが京治さんの素顔。

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