第2章 2 クラスメイト
入学式が終わり決められたクラス、決められた席に着く。桜花は中学から一緒の、沖田総悟、土方十四郎、志村妙と同じクラスだった。桜花は一安心とばかりにため息をつく。どの面々も仲のいい元クラスメイトばかりだ。特に、総悟がいてくれたことに安心した。
「雪城桜花です。前いた西中から一番近かったので銀魂高校に入学しました。近いって言っても通える距離じゃないんですけど…えと…好きな食べ物はビターチョコレートです。甘いものは苦手です…仲良くしてくれると嬉しいです」
桜花はあがり症で、こういうみんなの前で発言するのが苦手だ。もじもじして顔を赤くしながら恥ずかしそうにする桜花を、かわいいと思うのは男女で差がなかった。中3で急成長し、今までガキ扱いしかしなかった輩が急に手の平を返し出した。それを俺、沖田総悟が近くで1年間見てきたのだ。桜花がそれを嫌がるたびに裏で蹴散らしてきた。桜花にゃ俺のそんな顔は見せたことはない。桜花は俺が、優しくて人懐っこい素直な好青年にしか見えてないだろうが、それは桜花の前だけだ。