第5章 いちご牛乳の香り 【微エロ】
銀時は桜花の頬と突くが全く起きる気配がない。昨日あんまり寝てないもんな、と呟くと綺麗に整えられた布団をよけ、桜花を抱き上げるとベットに乗せた。さっきまで大事そうに持っていた携帯を枕の横に起き、布団を掛け、すーすー眠る桜花のおでこを撫でる。
ピコーン
桜花の携帯が鳴る。
ん?と反射的にスクリーンを覗き込む銀時。
17:04 LINE 沖田総悟
今日はすまねぇ。桜花にあんなことするつもりはなかったんだ。せっかく部屋に上げてくれたのに俺は…
文章はそこで途切れていた。
沖田総悟…
「…あんなこと?…なんだよそれ。あいつ桜花に何しやがった……!?」
銀時の表情は嫉妬心で歪んでいる。先ほどまでの優しい表情は少しも残っていなかった。
総悟の言う「あんなこと」がどんなことなのか想像が膨らむ。銀時は立ち上がり、眠っている桜花を冷たい目で見下ろした。
長い睫毛、ピンクの唇、白い首筋、ふくよかな胸。華奢なからだ…
「桜花…起きろよ…今日あいつと何があった?起きて全部俺に話せ……起きねーと……」
銀時はベットに膝をつく。手を桜花の顔の横に付き、桜花を見つめた。
「……キス…すんぞ……」
ゴクリと喉が鳴る。
ドクン…ドクン…
心臓が騒がしく音を立てる。
だんだんと顔が近づく。
銀時は、ピンクの唇に触れるだけのキスをした。
柔らかい。温かい。
ーー何かが唇に当たってる。なんか温かいよ。
甘い吐息が唇にかかる。小さい頃から嗅ぎ慣れた、親しみのある甘い香りだった。
銀ちゃん……
桜花が目をゆっくり開けると目の前には切なそうな顔をした銀時がいた。唇が触れ合ってる。